Ansoft Spirit 事業紹介

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弊社アンソフト・スピリット(株) は、電気・電子設計用の電磁界数値解析ソフトの世界最大手ベンダーであった米国Ansoft社(2008年に米国ANSYS Inc.が買収)のVice President &日本オフィス代表を1999年から2008年まで務めた中本英治により2019年5月に設立されました。 コンピュータ性能の劇的な向上と伴にCAE (Computer Aided Engineering )技術が開花し、製品の設計・開発へCAEの導入が急速に進み始めた1980年代末、当時構造解析CAEソフトベンダーの世界最大手であった米国MSC社に入社、その後のAnsoft社およびANSYS社在籍時代を含め、これまで一貫して各種エンジニアリング系シミュレーションソフトやアプリケーション(適用技術)の開発に携わり、国内&国外でのCAE導入や技術支援を行って参りました。特に半導体開発向けEDA (Electronics Design Automation) 分野において今では個別の各技術領域でデファクトとも評されるHFSSやSIwave、Maxwellと言ったCAEソフト製品を国内に初めて紹介すると伴に、国内外の学会や技術セミナーへの参加活動を通し、それまであまり知られていなかった電磁界数値解析 (Electromagnetic Analysis) シミュレーション技術の普及・促進を行って来ました。

弊社の事業は4つに分かれております。それぞれエレクトロニクス機器やメカトロニクス機器の設計・開発に向けた

  1. CAE解析とMBD(モデルベース開発)に関するエンジニアリングサービス
  2. 熱抵抗測定データ分析ソフトの販売と測定・分析サービス
  3. EMC・ノイズ対策エンジニアリングサービス
  4. エンジニアリング向け意匠デザインサービス

1)については弊社の得意とする「 マルチドメイン(複合領域) ROM(次元縮約)技術」と「マルチフィジックス(複合的物理)CAE」による受託解析や技術導入支援、教育プログラム等のエンジニアリングサービスをご提供させて頂いております。更に、ROM技術と各種の市販回路シミュレータやCAE解析ツール、そして ISO26262等の機能安全に対応したセーフティークリティカルな組込みソフト開発ツール (米国ANSYS社製) などを有機的に連携させることにより、超大規模かつ複雑なシステムであっても非常に効率的で低コストな設計・開発を可能とする「シミュレーション主導型のモデルベース開発(MBD)環境」を考案し、この技術の紹介・体験教育サービスやMBD環境構築に関するコンサルティングを行っております。

尚、弊社は以下の MBDに関する国内団体に参画しております。

*自動車技術会 国際標準記述によるモデル開発(MBD)技術部門委員会

*国内モデリカコンソーシアム  (Modelica Association)          

*IoT/AI時代におけるオープンイノベーション推進協議会(OIC)モデルベース開発(MBD)利用活用型摺合せ空間提供事業の事業化検討ワーキンググループ

もう一つの主力事業は、 様々なパワーエレクトロニクス機器に用いられる各種半導体デバイスの熱抵抗抽出&分析ツール 「AnsoftS PITZA」の販売と、これを応用した熱測定・分析サービスです。 パワエレ機器の信頼性評価試験として実施される半導体デバイスの熱測定は一般に過渡熱抵抗測定と呼ばれており、その測定方法はJEDEC(Joint Electron Device Engineering Council : 半導体部品の規格標準化を行う米国電子工業会EIAの下部団体)によりJESD51-14として規格化されています。弊社が開発したAnsoftS PITZAは、市販の過渡熱抵抗測定装置の測定データ(半導体のジャンクション温度)からJESD51-14 で規定された測定デバイス内部の累積熱インピーダンス(構造関数)を抽出し内部の物理的な構造が分析出来るデータ解析専用のソフトウェアです。さらに構造関数の抽出・分析だけでなく、測定したデバイスの1D・3D熱解析CAEモデルを自動で生成します。 このモデル生成は面倒な手間をかけずにボタンを1クリックするだけで行なえますのでCAEに関する専門知識が不要で、どなたでも測定結果を活用したパワーエレクトロニクス機器の熱対策・熱設計をフロントローディングで行うことが可能です。